3月26日(木)那覇市の桜坂劇場ホールAにて「劇場版プロレス キャノンボール2014」の上映と舞台挨拶が行われ、舞台挨拶には製作総指揮をとったプロレス団体DDTの高木三四郎さん、マッスル坂井監督、松江哲明監督、バッファロー吾郎、レイザーラモン、しずるが登壇しました。
この作品は、プロレスラーたちが自分の車で2泊3日の旅をしながら、被災地・福島県、宮城県を経由し、ゴールの岩手県大船渡市を目指すというプロレス団体DDTが製作したドキュメンタリー映画です。
行く先々で試合を行い、得点を競うポイント制になっていて、現役はもちろん、引退したレスラー、一般人を巻き込み、あちこちで試合を挑みます。テーマはプロレスですがそこで繰り広げられる、はちゃめちゃな珍道中は目が離せない面白さ。いかついレスラーたちが情けない姿をさらしますが、常に一生懸命な姿、そして東北を思い一つになる姿は涙を誘います。その人間模様は、プロレスファンでなくても笑えて泣けて最後に温かい気持ちになれる、そんな作品です。
上映終了後の舞台挨拶で、高木さんは「マッスル坂井とは長い付き合いで、彼が引退した時からプロレスではない部分で、彼の才能を世の中に出したいと思っていました。出来上がったものはプロレスへの愛情そのものです」と話し、松江監督も「坂井さんのプロレス愛がものすごく詰まっています」と感慨深げな様子。
また、マッスル監督は「編集の時から、試写会も含めて何回も観ているのに最後は泣いてしまうんです。自分と同じ時期にプロレスをやっていたレイザーラモンや、この映画を露出するチャンスをたくさん与えてくれたバッファロー吾郎、そしてここにいるお客さんと沖縄国際映画祭で一緒に観ることができて本当にうれしい」と涙ぐみ声を詰まらせると、レイザーラモンの二人もうつむき「この作品に少しでも関われて本当に良かった」と涙を拭う姿に会場からは惜しみない拍手が送られました。
最後に高木さんが「今回の映画は東北を目指した旅でしたが、次は、沖縄をゴールに南を目指しても面白いんじゃないか」と話すと会場からは大きな拍手が。「沖縄には3年ぶりに来ましたが、DDTの試合もまたここでやりたい。今年か来年必ず沖縄に帰ってきます!」と宣言し、会場は大盛り上がり。
「待っています!」「絶対来てください!」と熱い声援が飛び交う中、しずるの二人は「僕らプロレス全然知らないのに、何で呼ばれたんですかね」と会場の笑いをとりつつも、「それでもこんなに楽しめて、感情を動かされたことにビックリしました」と締めくくり、舞台挨拶は幕を閉じました。