日本のコメディ・世界のコメディ

第1回沖縄国際映画祭から続くプログラム「日本のコメディ・世界のコメディ」部門は、「笑い」にこだわってきた意欲的なプログラムです。
本部門をプロデュースするのは、演出家/編集者/作家と多彩な活躍をされている髙平哲郎さん。「オレたちひょうきん族」「笑っていいとも!」など、数々の伝説的な人気番組を手がけてこられた髙平さんがセレクトしたユニークな作品の数々を観れば、新たな笑いの視点が発見できるかもしれません。
日本だけでなく、世界のコメディ作品などをそれぞれ比べながら観ることもできます。

日本のコメディー

©1959 TOHO CO.LTD.

独立愚連隊西へ

監督
岡本喜八
公開年
1960年
出演者
加山雄三、佐藤允、堺左千夫、大木正司、中山豊、江原達怡、山本廉、中谷一郎、フランキー堺、平田昭彦 

作品解説

北支戦線を背景に規格外れの兵隊達の活躍を描く岡本喜八が脚本・監督を務めた戦争活劇「独立愚連隊」の第二作。
「電送人間」の関沢新一が共同で脚本を執筆し、前作から引き続き撮影は「悪い奴ほどよく眠る」の逢沢譲と、音楽は佐藤勝は担当した。
前作より笑いもアクションもボリュームアップしつつ、戦争に対する風刺・批判もひとつ上を行っている。
若かりし加山雄三を筆頭に、じつに個性豊かな俳優陣の演技が繰り広げられる。軽快なテンポを兼ね備えた豪快なアクション娯楽活劇の傑作。

©1962 TOHO CO.,LTD.

ニッポン無責任時代

監督
古澤憲吾
公開年
1962年
出演者
クレージーキャッツ

作品解説

クレージーキャッツ主演コメディシリーズの第一弾。
通称“無責任”ものの一作目でもある。全ての働く人へエールを送る、新時代サラリーマン出世譚。
娯楽映画の名手・古沢憲吾がメガフォンを取り、初主演の植木等が口八丁手八丁で成り上がる「無責任男」を快演。
大平洋酒に入社した主人公・平均(たいらひとし)は舌先三寸で周囲の人間を味方に引き入れ、とんとん拍子の出世を果たす。
破天荒な出世ストーリーが大衆に受け、急遽シリーズ化となり以後30作まで作られる東宝のドル箱シリーズとなった。
クレージーキャッツの音楽もてんこ盛り、ピチピチの女優陣が華を添える、喜劇映画の最高作。

世界のコメディー

©2000 Sweetland Films B.V. and Magnolia Productions, Inc. All Rights Reserved.

おいしい生活

監督
ウッディ・アレン
公開年
2000年
出演者
ウッディ・アレン、トレーシー・ウルマン、ヒュー・グラント

作品解説

ドリームワークス製作、ウディ・アレン監督/主演 の痛快コメディ。
自称・天才犯罪者のレイは、完璧な銀行強盗プランを思いつく。銀行の近くにある空き家を借りて地下トンネルを掘るというもの。
だがカモフラージュとして妻が始めたクッキー店が大繁盛してしまい…。

チャップリン作品集/キートンの探偵学入門として、『チャップリンのスケート(24分)』『チャップリンの勇敢(23分)』『キートンの探偵学入門(44分)』の3本を上映します。

チャップリン作品集4『スケート』『勇敢』

監督
チャーリー・チャップリン
公開年
1916年,1917年
出演者
チャーリー・チャップリン

作品解説

笑いが転げてすべるスケーターの妙味、ホームレスから転業した新米警官が大悪党をコテンパン。ミューチュアル映画時代の傑作短編集。
「スケート」はスラップスティック・ギャグが大集合。
「勇敢」はやくざ退治の痛快アクションに人情とペーソスを盛り込む。

キートンの探偵学入門

監督
バスター・キートン
公開年
1924年
出演者
バスター・キートン、キャサリン・マクガイア

作品解説

チャップリンやロイドと並んで「世界の三大喜劇王」と称されるバスター・キートン。 映写マンの彼の憧れは名探偵シャーロック・ホームズ! 恋する彼女の家で盗難事件が起きるが、泥棒呼ばわりされてガックリ。 映写室でうたた寝する夢の中で真犯人探しに乗り出し、スピーディーなアクション奔流となる。 ウディ・アレン『カイロの紫のバラの原点、現代のコメディアンに強烈な影響をおよぼした作品。