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2015.3.29

作品は未完成!? ここでしか観られない映画『鏡の中の笑顔たち』沖縄バージョンを上映
3月29日(日)、那覇市の桜坂劇場シアターBにて、映画『鏡の中の笑顔たち』の上映が行われ、舞台挨拶には、主演の白石隼也さんをはじめ、ヒロインの夏菜さん、監督の喜多一郎さんが登壇しました。

同作品は、技術だけを求め続けたカリスマ美容師の主人公・井上遼(白石さん)が“訪問美容”を通して、人間として成長していく姿を描いています。全美連(全日本美容業生活衛生同業組合連合会)の全面バックアップのもと、高齢化社会を迎えた日本の現状を背景に、美容業界で新たな取り組みとなっている“訪問美容”にも焦点を当てています。

那覇・国際通りのレッドカーペットから駆け付けた白石さんは、「今日沖縄に入ったばかりで、飛行機の到着も1時間ほど遅れたのでギリギリになってしまいました。沖縄の暑さとレッドカーペットを見に集まってくれた人たちの熱気に圧倒されてしまいました」と興奮冷めやらぬ様子。

喜多監督は、「沖縄は暖かいですね。映画の舞台となった場所は北海道で、体感温度マイナス20℃のところなので、寒さが伝わるかどうか…」と、少々不安げに語っていました。話題が白石さんの演技におよぶと、「普段のシーンと、ハサミを持つシーンでは緊張感が一気に変わる」と熱演ぶりをアピール。続けて夏菜さんも、「白石くんは、普段はとてもクールなのに、演技は情熱的に取り組んでいて、現場を引っ張っていてくれました」と称賛のコメント。2人から熱いメッセージをおくられた白石さんは、思わず照れた表情で笑みを浮かべていました。

映画の見どころについて「実は、この作品はまだ未完成なんです」と喜多監督。まさかの衝撃発言に観客からはどよめきが起こります。「今回の映画祭にどうしても出たくて、(未完成だけど)沖縄バージョンとして作り上げました。そんなに遜色はないですよ」と弁解すると、すかさず夏菜さんが「逆に言うと、ここ(沖縄)でしか観られないからレアですね」とフォローするなど出演者と監督のチームワークの良さがうかがえました。

最後に作品の魅力について、夏菜さんは「SNSの普及で薄れてしまっている“直に人とコミュニケーションをとること“の大切さを思い出せるような映画になっていると思います」と語り、白石さんは「人間的な温かさを感じていただければと思います」とPRし、舞台挨拶は幕を閉じました