3月27日(金)那覇市の桜坂劇場ホールCにて『ジェムズ・オン・ザ・ラン』の上映舞台挨拶が行われました。今回、カンボジアから特別招待作品として上映された『ジェムズ・オン・ザ・ラン』は、無名の俳優を起用しながらも大ヒットを記録した、カンボジア初のロードムービー、ファミリー・コメディ、アドベンチャー映画です。
上映終了後に行われた舞台挨拶に、主演のヴァンディ・ヴィボルさんとチェッキー・アシポーンさんが登場すると、鑑賞の余韻冷めやらぬ中の本人たちの登場に、会場から歓声と拍手が沸き起こりました。さらに応援芸人を務めるフルーツポンチも登場し、会場を盛り上げました。
今回が初来日となる主演の2人は、沖縄の印象について、「沖縄の人は礼儀正しくフレンドリーですね」と、感謝を述べました。
また、映画出演のきっかけについて、歌が大好きな警官・ソヴァン役のチェッキーさんは「僕は実は俳優ではなく、本業は写真家とグラフィックデザイナーなんです。たまたまリス役のヴァンディさんがFaceBookでメッセージをくれて、テレビか映画なのか何も分からないままオーディションに行ったことがきっかけです」と語りました。
さらに、クールな強盗・リスを演じたヴァンディさんは「僕も実は俳優が本業ではなく、映画制作会社でアシスタントディレクターとしてこの作品で働いていました。キャスティングも担当しており、私自身が相手役となりオーディションで俳優を録画していたところ、監督から『君が推薦する人よりも、お前がいいんじゃないか?』ということになりキャスティングされました」と驚きのエピソードを披露しました。
さらに、撮影中の苦労について質問されると、チェッキーさんは「サイズが合わない小さい靴を履き、2時間しゃがみっぱなしで撮影していたら、監督からOKが出たころには僕は泣いていました」と語り、ヴァンディさんは「強盗シーンで撮影許可を取っていたが、銃撃戦になることまでは知らせていなかったので、街中で注目をあびてしまいました」と、映画の裏側について語ってくださいました。
司会から、「フルーツポンチにカンボジアのギャグを伝授してくれませんか?」と促されると、『ダッペヤ!』という“それはそれは大変な人生だった”“なんてやつだ”という意味の言葉を伝授。お礼にフルーツポンチからは日本の挨拶『チョリーッス』をポーズ付きで伝授され、登壇した4人でポーズを決めていました。
最後にヴァンディさんとチェッキーさんは、鑑賞に訪れた観客へ感謝を述べたあと、「再びカンボジア映画をひっさげての再来日や、今後、日本との共同制作などもできたら嬉しいです」と希望を語ると、会場から期待の拍手が沸き起こり、笑いと歓迎の雰囲気にあふれる中、上映舞台挨拶は幕をおろしました。