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2015.3.27

食べるとは? 生きるとは? 食育エンターテインメント作品『ぼくが命をいただいた3日間』出演者が舞台挨拶に登場
3月27日(金)、那覇市の桜坂劇場ホールAにて、TV DIRECTOR’S MOVIE『ぼくが命をいただいた3日間』の上映舞台挨拶が行われました。

作品は、小学6年生の主人公・悠介が冬休みを利用して初めて訪れた父の田舎で、農作業や狩猟へのとまどい、美しい少女・明日香との出会いなどを通し、成長していく姿を描いたストーリー。食べる、生きる、命をいただくとはどういうことかを、日本の伝統的な食文化を通して考える“食育エンターテインメント作品”となっています。

上映後の舞台挨拶には、悠介を演じた若山耀人さんのほか、明日香役の平祐奈さん、悠介の父役の高橋和也さん、悠介の祖母役の松原智恵子さん、工藤里紗監督が登壇しました。

若山さんは「たくさんの方が見に来てくださって、本当にありがとうございます」、平さんは「今回東京から足を運んでくださった方もいて、とてもうれしいです」と、ともにキラキラしたまなざしでコメント。キャスト陣も観客と一緒に映画を鑑賞した後の挨拶ということで、高橋さんは「皆さんと一緒にこんな大スクリーンで作品を観ることができたのがうれしい」。松原さんは「とてもあたたかい作品になっていました」とそれぞれ感想を話しました。

今回の作品を撮ろうと思ったきっかけについて、工藤監督は「『いただきます』という言葉が、今では食べる前にただ唱えるだけの形骸化したものになっています。私には3歳の子どもがいるのですが、ある日食べていた肉が牛だったことを知ってから、子どもの意識が変わっていったのを感じました」と、お子さんとの実体験から得たエピソードを告白しました。

撮影中印象に残った出来事として、高橋さんは若山さん、平さんに目を向けながら「ふたりの新鮮な演技と、(高橋さんの父を演じた)でんでんさんと松原さんの深みのある演技」とコメント。松原さんは夫役を演じたでんでんさんについて「薪を割るのが本当に上手で(笑)。虫を口に入れるシーンがすごくリアルでした」と話し、実際に映画を観た観客も、うんうんとうなずいていました。

劇中を彩った数々の食べ物の映像について、工藤監督が「和食は茶色ばかりでしたけど…(笑)」と言いかけたところで、松原さんがすかさず「実際すごくおいしかったです!」と話し、気さくな一面が垣間見えるひと幕も。若山さんは「おしんこと、朝収穫したキャベツで作ったおみそ汁が特においしかったです」とはにかみながら答えてくれました。

その後、映画タイトルにちなみ、客席から「沖縄には『命どぅ宝(生命は一番大事な宝)』『ぬちぐすい(おいしい料理や心が癒やされることなどを指す)』などの言葉がありますが、知っていますか?」という質問が。突然の出来事でしたが、これには平さんが「私の両親が沖永良部島の出身で、『命どぅ宝』という言葉は知っています。皆さんにも広くこの作品を観てほしいです」としっかりとした口調で答え、壇上のキャストも会場も感心した様子。最後に工藤監督が「今回沖縄で初めて上映されましたが、皆さん、お子さんはもちろん、ぜひお孫さんと一緒に観てほしいです」と結び、和やかな舞台挨拶を締めくくりました。

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